お子さまとの思い出は写真に残しておきたいもの。素敵に撮ることがきれば、年賀状やカードにしたり、部屋に飾るのも楽しみになります。写真撮影の上達方法として、いちばん効果的なのが構図です。スマホにもついている「グリッド線」を使用して、まずはバランスの良い写真を撮るように心がけましょう。今日からすぐに取り入れられる基本の構図を紹介します。
まずは「グリッド線」をスマホの画面に表示します。
iPhoneの場合は「設定」から「カメラ」を選んで、「グリッド」という部分をオンにします。
基本的な設定方法としては、カメラアプリを開いて、画面上部にある設定アイコン(歯車マークやスパナマーク)をタップして開きます。設定画面から「グリッド」を選んでONにします。写真のように、画面上部にグリッドのマークが出ていたら、そこをタップして選べばOKです。Androidのスマホは機種によってグリッドの出し方が異なる場合があります。説明書、サイトなどで確認してください。
「グリッド」をオンにすると画面を9分割する線が出ます。カメラが曲がっていることもすぐ気づけるので、通常、表示しておくことをおすすめします。
豊田 都さん(フォトグラファー)
山口県生まれ。女子美術短期大学卒業。
久家靖秀氏に師事し、2003年に独立。
雑誌、書籍をメインに、人物、料理、静物、
風景など様々な撮影を手がける。
センスがないから、と諦めるのはまだ早い!基本の構図を知っているだけで、写真の出来栄えは断然変わります。その構図を意識するのはプロのフォトグラファーも同じです。ただし、プロとは違い、感覚で判断するのは難しいもの。そこで、グリッド線を活用して、バランスの良い構図での撮影をどんどん実践しましょう。そこで役に立つ使い分けのコツを、フォトグラファーの豊田都さんにお聞きしました。
テーブルの上の料理を俯瞰(真上から)で撮るとき、被写体を真横から撮るときなどは、写り込むものの画面に対しての水平・垂直のラインをしっかり合わせましょう。
被写体に直線がはっきりある場合は、そこにグリッドを合わせるだけでスッキリ見えます。
ティーマットの柄と、フルーツサンドのいちごを際立たせるために、シンプルに俯瞰で撮影。
雰囲気のある写真を撮りたいときに意識すると良い構図です。グリッド線が交差する4カ所のどれかに、いちばん写したいものを配置します。撮りたいものを真ん中から少しずらすことで、ニュアンスのある画になります。ただし、中央からずらすことでピントが合いにくくなるので、しっかりとその写真の主役にタップして、ピントを合わせるように注意しましょう。
安定感もありかつ次の動きも感じさせるように、ネコの顔を分割点に配置。
(画面の中心からずらすことで、少しだけ不安定感がある。それが動きを感じさせることになる。)
海と空、花畑と空など広い風景を撮るときに応用するとよい方法です。画面の上下、または左右を半々にして見せるのが2分割構図です。この場合、水平線や地平線が曲がっていると目立つので、二分割のグリッドにしっかり合わせ、水平になるようにしましょう。
解放感を表現する狙いで、空が多めの構図をとった。
インパクトのある被写体(お皿の上の料理・人物の印象的な表情など)を強調したいときに適した構図です。画面の真ん中に被写体を配置します。人物やペットなどの顔を正面から撮る時は、あえて日の丸構図にすると元気さや可愛らしさが引き立ちます。
お皿の上の完成された世界観を表現するため、周囲をぼかしてそれを際立たせる。
道や川、橋など奥行きを感じさせる画面構成にしたい時はこの構図をとります。対角線はグリッド機能では出てきませんが、画面上で対角線を意識してみましょう。
対角線を意識した構図の奥行きを強調するため、手前に人物を配置。